LOCAL HERITAGE 地域遺産紹介

受け継がれる歴史・文化・自然

伊東商店

上質の“節”を生み出す『鳥羽式鰹節削り機』

伊東商店は、昭和5年(1930年)創業の乾物店で、この鰹節削り機は戦後に購入したものです。
同店は、“天然だし”にこだわっていて、各種削り節は、毎日削りたてを販売しています。そのため、この鰹節削り機は同店の要ともいえる機械です。
この機械は、かつて、日本中の削り節製造の多くを席巻してきた鳥羽式の鰹節削り機で、一言で言えば、堅牢強固に尽きる機械です。伊東商店では、この機械を12刃に設定し、硬い鰹節を削るので、時々刃を交換して研ぎ直して使用しています。また、鰹節は一個一個形や硬さが微妙に違うので、店主の経験と勘で微妙な刃金の調整を行なっています。
あの踊るような鰹節の薄さと良い香りは、店主の熟練の技によって生み出されているのです。